2014年12月1日掲載
2003年にデザインを担当させて頂いた、春日市民図書館の移動図書館のバスです。
元気に春日の街を走り回って今年でもう11年です。ちょうどこの秋、図書館のイベントに参加させて頂き、利用者の皆様と一緒に、「普通のトラックがラッピングされてたんぽぽ号になるまで」を振り返ることが出来ました。
思えばこのデザインのお仕事は、私の制作人生の背中を大きく押してくれた、本当に大きなものでした。
私は誰かに作品を見てもらうということが本当に怖くて、自分の作品の前に自分以外の誰かが立つということが本当に耐えられないというくらい、おびえている学生でした。
徐々に色々なお誘いを頂いて、発表の機会を頂き、少しづつ作品を見てもらえる喜びが芽生えてきたというか誰かが私の作品の前に立つことに少しづつ耐えられるようになってきたといった、そんな時間を長く過ごしてきました。
デザインを含め1年以上もの時間をかけて、たんぽぽ号が出来上がってきました。出発式の日、皆さんに見送られながら図書館を出て行ったたんぽぽ号のあの後姿を見た時、「あー、もっとこれから自分の作品を見てもらいたい!みてもらわないといけない!」と強く感じました。
あれから11年!
早いなー!
私のたんぽぽ号、いつまでも元気に走って、本と人とを繋いでいって欲しいです。
公園や公民館などでたんぽぽ号がくるのを楽しみに待っていてくれる人達とたんぽぽ号の後姿を描きました。後ろのドアは開けてあるのですが、後ろのデザインも見てもらえるように、今回は閉じた状態での登場です。
丸ペンの線の抑揚が楽しめるようになってきました。インクのふくみ具合、線の力加減、すこしづづ扱いに慣れてきました。