西日本新聞掲載作品「わっしょい、わっしょい」

2014年11月3日掲載

2014年11月3日掲載

水彩以外となると、どうしたものかと悩んで、インクでモノクロで描こうと試みた作品です。苦手な彩色がないから普段より早く仕上がるかと思いましたが、そうでもありませんでした。楽しくかけました。

ヴァロットンの版画みたいに、かっこよく白と黒で構成したくて、試行錯誤しました。

版画みたいな感じになりましたが、版画じゃないです。丸ペンとインクで、手だけみると漫画家さんみたいな感じでペンを走らせていました。丸ペン、なかなか楽しいです。

この時期は運動会が多く、自分の子どもの頃の運動会と全然違う様子に毎年驚いています。

運動会の「玉転がし」は、いつのまに「玉運び」になったのかな?転がすと玉に踏みつぶされたりして危ないのかな?絵的には玉運びのほうか面白いかもしれないですね。ありがとうございます。

あと、みんなそれぞれの家族が自前のテントを運動場に張って、学校の運動場で大規模なキャンプが行われているみたいな感じなのです。面白いです。小学校の運動場に張られたキャンプ用テントから大人たちがのそのそと這い出てきて運動場のトラックのほうへ子どもの応援にむかう、、という不思議な光景なのです。

人の顔を描きたくないので、人物を入れる時はどうしても後ろ向きにしてしまいます。というか、描きたいと思うのが後ろ向きなので、ふだん何気なく歩いている時でも、街中でも、見ている視点、探している視点、狙っている構図は後ろ向きばかりです。

いつから顔が嫌になったんだろう。顔が嫌なのではなく、顔が画面を支配しすぎるのが嫌なんだろうと思います。